たまねぎの風味・特徴
たまねぎの特徴は、その「たまねぎ臭」ともいわれる独特な香りです
にんにくと同様にやや癖のある食材ではありますが、長ネギと似た味わいであることから、広く料理に使われるようになりました
たまねぎの特徴は、生で食べると、ピリッとした強い辛味、加熱するとしっかりとした甘味が感じられることです。
このように味が変わる理由は、生のたまねぎの辛味成分は、ジアリル・ジサルファイド(にんにく臭と同じ成分)があり、辛味が際立ちますが、加熱することで、たまねぎからn-プロピルメルカプタンという甘みを感じる成分ができるからです。
カレーや牛丼、野菜炒めなど、日本では料理の食材として、ありとあらゆる料理に使われています
また、料理の食材だけではなくドレッシングをはじめとする、調味料の材料にも使用されていて、その独特な風味が他の食材を引き立てる万能な食材と言えるでしょう。
たまねぎの歴史
たまねぎの起源はイランを中心とする、西アジアあたりといわれています。
古くから存在するとされていますが、実は未だに野生種は見つかっていません。
記録としては、インド、トルコ、エジプトなどで、野生種に近い品種が古くから栽培されていたり、紀元前27~25世紀のピラミッド建設に携わっている労働者に「にんにく」「だいこん」と一緒に「たまねぎ」が配給されていたという記録も残されており、当時にはすでに食用の素材として親しまれていたとされています。
日本には、江戸時代の末期に長崎へ南蛮船を通じて持ち込まれましたが、実際に栽培が始まったのは、北海道開拓使が明治4年に北海道へ持ち込んだものがきっかけです。
北海道の寒い気候がたまねぎに適合し、現在でも北海道はたまねぎの名産地として知られており、全国のたまねぎ生産量の50%以上を北海道が占めており、特にJAきたみらい(北海道の東に位置する温根湯・留辺蘂・置戸・訓子府・相内・上常呂・北見市・端野)で、北海道の生産量の4割が作られています。
たまねぎの効果・効能
たまねぎは、以下のような効果があるとされています。
- 血液がサラサラ&動脈硬化の予防
- 疲労回復
- 疲労回復&免疫力のアップ
◆血液がサラサラ&動脈硬化の予防
たまねぎ特有の辛みや、たまねぎを刻んだ時の涙の原因でもある、硫化アリルは、アリシンという、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やし、血行を促進する作用があるといわれる成分に変化します。
血液がサラサラになることで、血栓や動脈硬化の予防につながります。
◆疲労回復
血行を促進するアリシンという成分は、疲労回復効果も期待できます。
疲労を回復する効果がある栄養素はビタミンB1で、多く含んでいる食材として豚肉、赤身肉、ほうれん草などがあります。
アリシンはそのビタミンB1と結びつき、効能を持続させる効果があるとされ、疲労回復を促進できます。
たまねぎの特徴である料理の組み合わせがしやすく使いやすい食材であることから、豚の生姜焼きのように、食材の組み合わせで疲労回復を効率よく行えるのが、たまねぎの大きなメリットでもあります。
◆免疫力アップ
たまねぎに含まれるアリシンには強い抗菌作用、アリチアミンには体温を高める作用があり、免疫力アップにも役立つといわれています。
そのため、風邪をひいたときや風邪の予防にうってつけな食材といえるでしょう。
ただし、たまねぎを食べ過ぎてしまうと、下痢や腹痛を引き起こすことが考えられますので、1日に50g程度を目安に摂取するようにしましょう。