珍しい食材やレシピ、家族の大好物、お気に入りのテーブルウェア。
日常を豊かに彩る食卓をおしゃれに撮影したい!でもなかなか上手く撮影できない……。そんなあなたのために、今日はSpice meの撮影チームが「料理写真の撮り方のコツ」を伝授します。
Index
- フラッシュは使わず、自然光で撮影する
- 推しポイントにピントを合わせる
- 編集アプリのオススメはLightroom
- C字あるいはS字の構図をつくる
- 人の気配を感じさせる
- 小物を使う
- ツヤ感を引き出すために「できたて」を撮影する
- 美味しそうに見える盛り付けのコツ
- 調理の順番を工夫する
1. フラッシュは使わず、自然光で撮影する
お料理を撮影する上で一番重要なのは「光」。スマホでも一眼レフでも、カメラ初心者の失敗のほとんどが照明の使い方によるものです。そこでおすすめしたいのは自然光で撮影すること。
といっても直射日光ではなく、窓から入ってくる柔らかい光が良いようです。日差しが強い時にはレースのカーテンをしめるなどして、光の量を調整すると良さそう。
夕方になると西日になってしまうので、Spice meの撮影チームは遅くとも15:00頃までに撮影することが多いそうです。
2. 推しポイントにピントを合わせる
せっかく作ったお料理、全部一枚の写真に収めたい気持ちはよくわかります。いいですか、それはプロでさえ難しいということをまず理解しましょう!
シンプルかつ効果的なコツは、「一番見せたいところ」にピントを合わせて撮影すること。
今日のメニューの推しポイントはどこでしょうか?
メインのお料理? 珍しい食材? カラフルなサラダ?
一番見せたいポイント以外の部分はボケたりファインダーの外に出してしまってOK。
この部分を見てほしい、というポイントを作って撮影することで、より見る人の心に訴えかける1枚が撮れますよ。
3. 編集アプリのオススメはLightroom
撮影にはスマートフォンを使っている人がほとんどなのではないでしょうか。
撮影後、そのまま使える写真が撮れれば良いのですが、Spice meのスタッフからおすすめできる! という声が挙がったのはLightroomというアプリ。
デザインソフトのグローバルブランドであるAdobe社が提供する画像編集ソフトのアプリ版で、スマートフォンのみで使う場合は無料で利用可能です(記事制作時)。
シャッタースピード、ISO感度などの調整や、AI(人工知能)を使ったフォーカス機能や色補正など、プロのカメラマンが使用するような専門的な機能を気軽に使うことができるんです。
特に、フォーカス機能と色補正を使うことで、一眼レフでしか表現できないような奥行きを演出できたり、食材を美味しそうに見せることが可能になります。
4. C字あるいはS字の構図をつくる
皆さんは写真を撮るときに「構図」を意識した事はありますか?
プロが写真を撮るときには、必ずといっていいほど、意識して撮影対象を配置します。
食事を取るときにスパイスミーのスタッフがよく使っているのはCの構図とSの構図。このラインを意識してお皿やカトラリーを配置することで、自然とバランスよく配置することが可能になるんだとか。ぜひ試してみてくださいね。
5. 人の気配を感じさせる
料理の写真というと「食卓だけ」を撮影するように感じますが、人の気配を写真の中に映し出すと、写真にストーリー性が生まれ、温かさや幸せな感じを伝える一枚を撮影できます。
例えばお子様やご家族の方に、料理を盛り付けた器を持ってもらって手を映り込ませるのは簡単でかつ効果的なテクニックです。
同じ手でも、食べる、かきまぜる、つくる、お皿を持つなどいろいろなシチュエーションを考えることができます。
テーブルの向こう側に座ってもらい、家族の団欒の空気感を取るのもいいですね。
家族写真や記録としての写真であれば家族の顔まで写すと思いますが、料理がメインの場合は思い切って人物はぼかし、お皿の上に視線が行くように撮影してみましょう。
6. 小物を使う
お料理だけでもそれなりに「映え」る写真を撮ることができますが、お気に入りの小物や輸入物の飲み物のボトルなどを入れると一気にその写真の「おしゃれ度」が上がります。
例えばお酒と一緒に楽しみたいメニューであれば、ワインボトルやワイングラスを映り込ませたり、クラフトビールや炭酸水の缶、ビンなどでもいいですね。気軽に食卓の賑やかさや楽しさを演出することができます。
また、キッチンクロスやテーブルクロスなど、布を使うと写真が一気に華やかな印象に。
自分で使うことを考えると、日常使いだし……と地味な色ばかり選んでしまうかもしれませんが、ここは思い切って差し色をチョイスして。
テーブルを買い換える事は難しくても、クロスであれば数千円で入手できます。またキッチンクロスやランチョンマットであればさらにリーズナブルに購入することもできます。
これらを添えることで食卓に非日常感が生まれ、結果的にまとまりのある写真を撮影できます。
他にも、季節の植物や枝、葉っぱや木の実、花、ハーブなどを小物として使うのもオススメです。
ナチュラル感やほっこりした感じが加わって、優しいイメージの写真に仕上がりますよ。
7. ツヤ感を引き出すために「できたて」を撮影する
おいしそうな写真を撮るためによく使われるキーワードが「シズル感」。カサカサに乾いてしまった料理からは、シズル感を出すのはとても難しいんです。だからこそ、おすすめは「できたて」を撮影すること。熱いうち、あるいは冷たいうちに撮影することで、その料理の一番おいしい瞬間を収めることができます。
一点だけ、湯気には注意。湯気を上手に撮るのはプロでも難しく、ドライアイスなどで代用したりするので、そこは諦めても良いかもしれません。
艶感を上手に引き出すためには、適度に撮影する対象物に近づいて撮影することと、最初に述べた自然光の中で撮影するのがお勧めです。
8. 美味しそうに見える盛り付けのコツ
おいしそうな写真を撮る上では、盛り付けの工夫も重要です。盛り付けでまず、大事なのは、高さを出すこと。
サラダなどの葉物はふわっと、サイドメニューの箸休めは小鉢に入れてこんもりと。これが、美味しく見せるコツです。
Spice meの撮影スタッフの1人は、「クスクスやキヌアなど、高さが出にくい食材を撮影する際には小さめのボウルに入れてできるだけ高さが出るように盛り付けています」と教えてくれました。
それから、複数の食材を混ぜてつくる料理の場合は、食材をまんべんなく配置することでより美味しそうに見せることができます。サラダや炒め物などは同じ具が固まらないように配置すると綺麗に見えますよ。
9. 調理の順番を工夫する
8つめのポイント[盛り付けの工夫]にも関連しますが、上級者は「一番美味しそうに見える瞬間」を撮影するために、調理の順番に一工夫を加えてみても。
例えば、葉物は熱を通すとしんなりしてしまい、フレッシュで食べ応えのある感じが写真に映らなくなってしまいます。また、ドレッシングと和えると色が変わってしまったり、同じように写真から伝わる新鮮さが半減してしまうことがよくあります。
そこで例えば、サラダを作る際には葉物は脇に取り分けておき、ドレッシングをかける直前に和えるようにする、とか、炒め物をする時にも全体に火が通るまでは葉物を投入するのを待ってから入れる、色が変わりやすい食材や色移りする食材は個別に調理するなど、一手間を加えることでより美味しそうに見える写真が撮れるようになります。
私たちがミールキットとともにお届けするレシピは「一番美味しく作れる工程」を考え抜いて作ったもの。お料理が得意な方は、参考にしていただきながら写真に撮る上で美味しく見せるには? と考えてみるのも楽しそうですね。
***
ここまでおいしそうな写真を撮影するためのポイントをご紹介してきました。
スパイスミーのコンセプトは「次はどんな味だろう。」
皆さんの日常をちょっとだけ彩ったとっておきの1枚を、ぜひSNSなどで私たちにも見せてください。#spicemeやInstagram公式アカウント(@spice_me_magazine)へのメンションでいつでも飛んでいきます。
それでは皆様、素敵な食卓を!