ターメリックの風味・特徴
ターメリックは、別名「ウコン」と呼ばれる植物です。
ショウガ科ウコン属の多年草で、意外なことに、日本で薬味として食されているショウガの仲間です。
日本では、カレー粉の主成分として知られていて、肝機能を増進する「ウコンの力」「ペパリーゼ」のような二日酔い対策用の飲み物にも使われていることでおなじみです。
ターメリックは、ショウガに似た木の根っこのような見た目をしている固形ですが、主に流通する際は、パウダー状になったり、スパイスの一部として配合されていることが多いです。
味としては苦みがあるものの、加熱調理をするとその苦みはほとんど消えてしまうため、料理としては、風味付けというよりも、ターメリックライスのように、黄色い色を付けるために用いられます。
ちなみに、ターメリックは品種で分けると、実は50種類以上もあるのだとか。
春ウコン、秋ウコンのように、季節ごとによって別の味わいのものが取れるそうです。
ターメリックの歴史
ターメリックの歴史はかなり古く、紀元前から栽培されていたとされています。
東インドが原産といわれ、料理以外にもインド最古の医学「シッダ医学」にて生薬として使われた記録も残っています。
日本では、室町時代に染料として琉球(現在の沖縄)に伝わり、香辛料ではなく布の染料として普及しました。
その名残からか、日本国内におけるターメリックの栽培は、現在でも沖縄で行われています。
日本では江戸時代から全国に普及していき、漬物のたくあんの色付けとして主に活用されていました。
たくあん独特のあの黄色は、実はターメリックの色だったんです。
ターメリックの効果・効能
ターメリックを食べることで以下のような効果が期待できます。
- 肝機能の補助
- 脳の活性化
- 食欲増進効果
それぞれ1つずつ解説します。
◆肝機能の補助
ウコンの力やペパリーゼなど、肝臓の機能を助け、二日酔いや悪酔いを防止する飲み物に使用されるほど、肝機能の動きを活性化させます。
肝臓の有害な物質の分解機能や、胆汁の分泌が弱った場合に効果があるとされています。
肝臓を刺激して、消化液の分泌を促し、アルコールの分解を助けます。
お酒が弱い人が仕事で、飲み会に参加するとき、お店をはしごするときに重宝するでしょう。
◆脳の活性化
ウコンには、クルクミンという脳を活性化させる効果を持つ栄養素が多量に含まれています。
そのクルクミンのおかげで、タンパク質の蓄積が行われづらくなり、認知症予防に役立つという研究結果もあるそうです。
事実、カレーが主食のインド人は、認知症患者が少ないという結果も出ています。
なので、老後のためにもカレーを食べるのはおおいにアリかもしれません。
◆食欲増進効果
「カレーを食べると、元気が出て普段よりも量を多く食べてしまう」
そんな経験、1度はあるのではないでしょうか。
その理由は、ターメリックに食欲の増進効果があるからです。
辛味成分は消化器を刺激し、中枢神経の働きを高めて、消化液の分泌も促すため普段よりも消化が早くなります。
夏バテして食欲がない時でも、カレーを食べると食欲を回復できる可能性があります。